素材/
たもつ
雨上がりの遊覧船の匂い
が敷き詰められた
ポリエステル、もっと
素材でありたい
ドラッグストアに住み着く
鱗しかない魚が
ヒレを探しているけれど
風邪薬の扉が開かないので
胃薬にまみれて泣いている
いつ死んでも構わない、
なんて
死んだことのない生物の台詞
深夜、ひとりで産卵していると
もしかしたら自分は
モヤシではないかという気がしてきて
冷蔵庫を確かめてしまう
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