まわる結露の色となる。/
木透すみ
空 でした。
佇む大木の
年輪に住む
わたしたち
黄色いチョークを飲み込んだ
溶けて行く音がわたしに煙を吐かせ
喉の痛みを
嗚咽させる。
それでもわたしは女でしたから
年輪になれなかった
精子ですから
呼吸を止めて
見開いてみる
あの
穴の開いた
空は
確実に
空 でした。
仰いでも
動きませんよ。
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