めぐり はじまり/
木立 悟
接する光
夜を燻らす
虹の一片
白い渦に
くりかえし
冠は降り 冠は降る
何かが隠れたままの静けさ
遠くで遠くがまたたくなかを
はじまりはまたはじまってゆく
誰もおらず 祝福もなく
見たこともない故郷へ向かう
苦しみの水が一房おわり
ひとりでひとりの祝い事をし
夜の色が変わるのを聴く
はじまりを負う背の
贖いを聴く
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