夏の奴隷/salco
(自動筆記の試みとして)
薄っぺらい靴底を通してアスファルトが足裏を焼く。
体温と等しい大気の中、人は噴き出す体液で白い布帛を半透明にして抗えもせず、
仕事に炙られ夏にじっと茹でられるのみだ。なかんずく生活。焼き串口からケツの穴に貫かれて、線路は続くよどこまでも。今のところは古希辺りに死因を夢想しております
(中断)
吐き気がするような夕刻のプラットフォームで
そう、吐き気だ
まさに夏を悪阻(つわ)っているニッポン国はハトヤの大浴場みたいじゃあ〜りませんか
その巨大浴槽の中の0.013立法ナノメートル、東京都渋谷区渋谷駅山手線外回りプラットフォーム。空調ないのよねぇ
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