あのライカのこと/番田
でいる子供たち。すばしこく動く浜辺の動きのようにはとても見えない。キーパーは俊敏でいてとても柔らかく、男の股下を狙って一個のボールが飛ばされてくる。白い足も男へ、飛んできた。しかしライカを持つ手は、帰ってきた。ボールの遠くにあるのであろう、島に向かって短い足下を振り上げようとした。どこかの買いもの袋は銀色に輝く、カメラの住処だった。あの虫たちは一体どこに消えてしまったのだろうか。男はやがて、借りているその小さな部屋に帰ることにする。
ゴールからあさってきたものだった、一個のギターを持ちなおして、笑いながらこれから覚えようと爆笑している。観衆をかかえている。男はギターが全くひけなかったけれど、思ったのである。
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