夜/salco
夜想曲
おお夜よ、おお夜よ
人は眠りを貪りながら死は恐れ
瞼を閉じて覆い被さる闇を追い出し
より暗い臓物の中へと逃げ込んで
しかし閉所恐怖をも克服する為
そこにマッチの軸で
天国の神殿を作るそうだよ
をを夜よ、ヲヲ夜ヨ
発狂の勧誘者と満開の桜の亡霊よ
彼等がドアや窓を遠慮がちに叩く時、
けれど執拗な連打は止まない
足の無い風は優しく、顔の無い闇は甘い
黒い丘のシルエット
しだれ柳が女の声で唄い出す
おほ夜よ、大いなる夜よ
お前と私が野に踊る 1つとなって
ターンの間に間に笑いが洩れる
何もかもが余りに静かで墓場のようだ
踊る踊るお前と私
月
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