よる/因子
 
夜はくるのだろうか
何度目を覚ましても外は明るい



詩人は平易な言葉をならべて
わたしにわからないことをいうけれど
とくに支配したいとも思わないから
べつに、それでいいと思う

征服したいのはわたしだけ
ほかにはあまりほしがりたくない
わたしはそれで精一杯で
つまり非常に満足している
と、いうことにして


じぶんに爪を立てるかわりに
わたしは言葉をならべている

ずっとそうしてきたように
いまでもひとりであそんでいる
もうすでにそれは痛みや重さをもてあそぶ、
ただの  かなしいつみき
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