合歓の花 揺れやむとき/
海里
さらさらと吹く風に
合歓の花が揺れている
北半球の夏は今
南半球の夏は今は
こちらから見て太陽の向こう
地球の軌道の
ちょうど反対側
赤道の向こうの
コットンツリーやブーゲンビリアは
七月ではなく一月に
同じ陽ざしを浴びているのだろう
合歓の花
ほんの一瞬
揺れやめたまえ
どこかで蝶がはばたくと
どこかで嵐が起きるという
だから合歓の花
蝶も花も何もかも今だけは
ひとやすみ
同じ陽ざしの中で
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