明日を、忘れ去るな/番田 
 

私はとても疲れている
世界を歩くことなどないままに
夜としての流れを見ているように
光であることを感じている
この光の向こうで 夜として存在し
風となって吹いていることだろう
私は食い止めているのだ
人の内部なのだとしても
憂鬱に私を包みこまれてなどいないのかもしれない
そして そんな暖かみがする

取り巻いているのは川ではない
私は向こう岸にいるけれど 桟橋がかかっていて
白い旗となり手を振っている
それが私なのだ 立つことだろう
そしていつまでも旗ではなくさせられている
私のことなど 倒したまま
眺めている景色の中を忘れさせられていく

太陽の中ですらない
狸となって自転する
女は火ではないものを放っている
路地裏の夢を見させられている
子供に何もかもを忘れたいのだ


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