うちう/
佐藤伊織
私の「うちう」
世界と「うちう」の界面
私の表面は
二つの回転に挟まれて
無数の渦
「うちう」を見る
意識化された
漆黒の「うちう」と
言語
無数の渦の中で
生まれ生き死に生まれ死にそして死ぬ
死に生まれ生まれ死に生まれ生まれる
渦の中
赤子が生まれ死ぬ
私の目の玉は
無数の渦に別れ
界面を隙間なく覆っていく
そこを世界が横切る
「うちう」が胎動する
戻る
編
削
Point
(1)