空と一個の檜と/番田 
 
Jポップに音の芯が
鼓膜の中にはないものだったとしても


私は 一つの憂鬱として聞こえない
私にはいつくしみが必要だった


今日も憂鬱な様子がしている
小魚の前だった


大きなその形をした テトラポットが
空をなぐるように


生い茂った木の根を見た
たくましい生命力を 空に知らせている


私は 檜の苗を燃やしたことがあるけれど
私を燃やせば よかったのだろう


戻る   Point(1)