空と一個の檜と/
番田
Jポップに音の芯が
鼓膜の中にはないものだったとしても
私は 一つの憂鬱として聞こえない
私にはいつくしみが必要だった
今日も憂鬱な様子がしている
小魚の前だった
大きなその形をした テトラポットが
空をなぐるように
生い茂った木の根を見た
たくましい生命力を 空に知らせている
私は 檜の苗を燃やしたことがあるけれど
私を燃やせば よかったのだろう
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