絶望に、無欲/番田 
 
何にもするべきことのない
そんな毎日を、私は
泳ぎ回るようにして、じっと
漂っていくだけ

私は手にコインを持つ、そして
疲れた体はその一つを捉える
手にお金があるのだと知り、眠りにつく
今日も旅を続けられるのだと、落ちていく

何ひとつすることなどない、私は
白い道の上を歩いていく、思いに
幸せな予感を思える、けれど
灰色に染まる道を

暗がりの中で、私は
光の色をたどるように、疲れている
夕暮れの中へと、
言葉をなくしながら、あなたに

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