ぐしゃぐしゃ/虹村 凌
 
れるかな
友情愛情友情愛情、情、情、情
何がしたいのかもわかんなくなっちまった

俺が上手く笑えているのか泣けているのか
珍しく冷え込んだ七月の夜に
煙草の煙は水銀灯に照らされて紫色に光る
紫煙、紫煙、紫煙
あれから何回も季節を越えて
相変わらず僕はガードを上げている
もうあれから九回目の夏が来る

死んじゃう事を夢見る
他殺や自殺なんかじゃなくて
事故死みたいな事を
逃げ切れなくなったら死んじゃえばいいって
何時からか飼い始めた悪魔が笑う
ナイフを持って笑う俺を血まみれの俺が笑う
通り魔通り魔通り魔
逢い魔が時に眠る


9年前の俺が今の俺を見たら
きっとすぐに死んじゃうだろうな
泣き崩れるかも知れないな
マックブックに映る濁った目が
真っ直ぐに俺を見つめる
あぁ9回目の夏が来る

自由と言う名の留置所
俺は何の囚人なんだろう
生きてるのか死んでるのか
野垂れ死にするんだろうけど
ガードガードガードを上げて
逃げ回る逃げ回る
遠くまで

ぐしゃぐしゃ
戻る   Point(4)