ひとりの、私にとっての兵士/番田 
 
国会へと集まれば
漆黒の門塀の裏門で
鯉を釣り上げた漆黒として 想像する
セミがギャンギャン 鳴きわめく


国会の裏手だった
そして 議員の人と握手を交わした
議員として 震えているようにも思われた
選挙カーの流れる 手前側では
応援の言葉など もみ消されてしまった


西新宿の酒場の裏手で
テレビをいつまでも凝視し続ける
忘れられていく テレビの番組を思った
そんな番組のような面持ちのする 私は
新橋の地下道にいた
カラオケの無意味な歌に嘆いた
終戦記念日の 帰郷を

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