こっちの水/朧月
 
そんなのはいや
だれかが言った通りに終わりが来て

そうじゃないの
だれかが言った言葉は無視されて

川は流れて
雨が川になって
それでも流れるしかない水の想いに

映してみるのはだれの心か
願い事で重くなった星も月も
水の中にとけている

こわくはないよ

足をつけながら言った
少女の髪が
太陽にキラキラすける夏

遠くで呼んでいる
あなたの声はいつのものか

震えるカラダをのりだして
川になにかを捜す夜は
蛍になってあなたにあいたい




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