健康的な足/Oz
決して美しい訳ではない
スラッとしていて
セクシー
という訳ではない
とても健康的なのだ
筋肉質と言うわけではない
あるいは
その足は
職場と家の
往き来程度にしか
行使されないのかもしれない
細い訳ではない
太い訳ではない
ちょうど良いのだ
それは所謂
趣向と呼ばれるものや
性癖により規定される枠
それは伸び縮みを続ける幻想
ある日ある時
わずかな可能性で
その枠に
スッと
解答が差し出される
脳は従順に反応する
つまり
性的傾向を示す
それは
悪徳か
あるいは
自然な行いか
オスの犬は
オスの人にさえ
腰を振る
それは自然な行為かもしれない
ただ不愉快に感じる
足は大抵夜の霞に消えていく
わずかな可能性で
出会ったその足は
瞬く間に
姿を消してしまう
しかし、
次の瞬間
かなりの可能性の
「匂い」に出会ったりする
そう、
僕らは
性的に反応し続けるのだ
それは時に不愉快に感じる
だから言い方を変えてみる
僕らは
恋をするのだ
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