朝の冷え込み/
ねなぎ
二度目の秋は寒く
嫌っていた声を
受け入れるままに
自ら切り開くことを
放棄して
唯々諾々と従い
呼び戻されて
笑っている人々の
話題すらべとついて
歩き出した背に重い
感情の固体を抱き
冷たく切り付けられた
とめどない怒りを
手の震えに留め
鞄を抱える
戻る
編
削
Point
(0)