渋谷駅近く、9階のバーで。/吉原 麻
 
混沌の空気は淡い白で
視界はぐにぐにして
時計は二個に見えて
自分の指先は他人のもののような気がして
聞こえてくる音楽は遠くでながれているジュークボックスの音になる

それが今日
この酔いの宵の中の
あなたとわたし。
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