夜/Oz
ラし
相手の悪意は何事も無視の一点張りでした
そのことで
私は周りに大層誉められたものです
しかし、
それはつまり
「つまらない」ということの証明のようなものです
恒常的に示される
状況の保持のつまらなさを
自分でも感じていたのです
私は
身の内側から
全てを掻き出される感じを受けました
掻き出された全ては
妻と共に
海に落ち、
残るは
罪のみとなりました
私の行為は
大半を費やしてきた会社の理念を侮辱し
我が生を冒涜するものでした
私は
そういったことを
妻を殺してから
ひたすら考えていました
しかし
足は自然と
家に向けられていまし
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