ナンと何/番田
無人島の中では全く主張できないから。しかし都会の中ではナンは絶対的な意味をなす。何らかの一枚ではささやかな朝食の足しにはナンは全くならないが、無人島の中ではささやかな食料となるからである。次にルーについて考えてみよう。
ルーは茶色い。茶色であって、白いのはごはんやナンである。しかし私は黒いごはんというのを見たことがある。しかし白いのはルーの色であったりもするけれど、その色によって器自体とごはんの色が同一化して見えて、食べる人のルーを損した気分にさせることがある。調理人は、そこでルーと器の色とに変化をつける必要を迫られる。これによって私は茶色いごはんというものがそこから生まれなかった可能性にたどりつく。
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