支える/寒雪
 


真夜中目が覚めると
隣にいるあなたがいない
どうしたのかしら
そう思って階段を下りていくと
リビングから弱々しい明かり
覗いてみると
テーブルの上に水割り
そして
暗い表情のあなた
また今日も眠れないのですね
うつむいたまま
あなたは重苦しいため息を吐く
声をかけると
振り絞ったような笑顔で
大丈夫だと言葉を返す
私はそれ以上なにも言えなくて
おやすみなさいとだけ呟いて
リビングを後にした


辛いのでしょうね
あなたを取り巻く色々なものは
支えてあげたい
そう思うのは当然だし
家族なんだから当たり前
でも
寄り掛かられるのを待っていなが
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