消えてしまおう/唐草フウ
 
湿った風 追い風 まとわる

体中すいこんだ わたしたち

早足で 砂浜のような 濡れた アスファルト

バスを 待つ余裕も なく

霧雨は 小さく崩れて 銀色 とけあう熱気

ああ 何もかも 遠くなる 記憶

見えない橋 つり橋 さあ手をとって

レコードの 終わりかけ 空は濃紺の 朝へ 



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