滅亡済み印欧祖語の適応放散と無効拡散/海里
印欧祖語は滅亡済みです
子々孫々のそれはこれからですが
船という言葉を持ち
どこか大きな湖か川か
とにかく海ではない水のほとりから
雪という言葉を持ち
白いものが舞う中を、覆う大地を出て
ことばたちヒトに乗り
乗り継ぎ
その土地に根付いたり
根付かなかったり
別の言葉たちに飲み込まれたり
飲み込んだり
隣り合って混ざったり染まったりしながら
メイエを驚かせ
ソシュールをうなずかせ
数多言語学者と素人たちに
誤解させたり誤解されたりしながら
ことばたち今も旅を続けています
彼らに彼らの馬のある限り
ヒトのいる限り
いつまでも変化し続けることで
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