囚人歌/番田 
 
私は 無だ 
貝殻の絵に
甘い体を 遠のく 人に
視覚の岩肌に 凍てつく 心は
地面の 花畑に
未来を味わった


地面の 花畑に
未来を味わった 私は
私の消された 世界へと 流れていった
校庭の芝の 音階に
消えた 死んでいる
空の方程式で すれ違うのだろう
鉄格子に 歌っている 夢だろう
鉄格子に 歌っている 石ころだろう


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