Magic/umineko
 
ど。それでも聞いてみたいのだ。人生の最終コーナーで、マジシャンを目指した彼の真意は何だったのか。そのくらい伝授するのが、先人としての努めなのではないだろうか。

友達も増えました。心を許せる友もいる。父は他界したが、母はまだ健在で、なんやかやと私にからんでくる。

だが。それでも孤独なのだ。私はそれを自覚している。私のアプローチが、どこかゆがんでいるのだろう。マジシャンが、決して種明かしをしないみたいに、私は器用に両手を開く。

嘘もなければ幻もない。貴方は私を救えない。
私は今日も私を騙す。明日を生きていくために。

幸せだったり。孤独だったり。
貴方は私を救えない。
 
 
 
 

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