群青のサンドウィッチ( 最終回)/吉岡ペペロ
 

もかも、だって星なんて、宇宙そのものじゃないか、

電波がわるくてユキオの声がかすれていた

おーい、ちゃんと立ってるかー、

ふたりして遭難するわけにはいかないじゃないか
電話がきれてしまった
ヨシミはあるはずもないオリオンをさがして顔をくびを乳房をそらした
自転車がタテにたって右手だけハンドルにのこしてひっくり返った
花束が空から降ってきてそれをヨシミは宇宙桜だと思った

いてててて、

両手をついたままヨシミはひじをつき背中をつけて頭を地べたにつけた
花の残像が夜をかすめてそこにゆっくりと群青がひらいた
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