窓の向こう止まない雨の薄曇りへばりつく虫の四肢はばらけて 傘を差す人の姿が点になるわたしも誰かの点になれたら 息を吐くわたしが写る化粧台午前零時に紅を手に持ち 朝が起つ弾けた雨と土の匂い乾いたくちびる光が眩しく