美しいきみたちへ/草野大悟
 
いつだってできるんだよ
夢に暮らすことは

いつだって できるんだ


海の見える丘の上の広い庭で
犬たちがじゃれあい
子どもたちがかけっこして
空がいっぱいに青く広がって
ーーーそんな家で暮らすことなんか
いつだって


美しいきみたちへ

きみたちの人生はどこに行ったの?

何が見えるの?

空しさ?


いつだっていいんだよ
空しさを食べ尽くすことなんか
いつだって できる

妻が 寝たきりの力を向日葵のように笑うとき
美しいきみたちよ
いつだって人は 夢と同じようなもので創られていることに
気づいてほしい
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