育ちの悪い10匹ばかりの豚/ホロウ・シカエルボク
 




おれが日中、腰を据えて
ハシタ仕事をやっているところにゃあ
育ちの悪い10匹ばかりの豚が居て
資本主義という餌を食べて肥えに肥えている
無差別爆撃的に身体に張り付いた
膨大な量の脂肪は
脳に流れ込むはずの血をどこかで止めちまって
やつらの脳の重要なセクションはほとんどが操業を停止している
おかげでまともにものが考えられなくなってしまって
すべての出来事がおかしな方向に流れていってしまう
ああ、10匹の豚、10匹の豚ども、本日も
醜い腹を揺らしてブーブーブーブー騒いでいらっしゃる


10匹の豚どもは、ほぼ毎年
豚舎の意向で数匹
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