青年の目のような黒/
昼寝ヒルズ
ぼろ布になるまで
生ききった
捨てる直前の美しさを
君は生まれながらに宿している
茶碗をふくように
涙をふいて
箸をもつように
骨をもって
君は
青年の目のような黒で
さようならとかいたから
さようなら
さようなら
まだ始まってもいないのに
君が手を振るたびに
わたしは心の中で
振り返る
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