触れる/鵜飼千代子
 
            
             
             なんの感慨もなく
             過剰な意識もなく
             買い物籠にぶつかった
             煩わしさで
             
             大切にしているものと
             どうしても欲しいものと
             間に物を挟んで同じように
             手が触れたとしても
             思いは
             違うものを表示するのだろう
             
    
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