おれんじあめ。/終
飴玉みたいな夕陽が部屋に転がってきたので
思わず拾って口に放り込んだ。
外は真っ暗になって黒い川が佇んでいた。
静かだ。
水面は、毛羽立ちながら揺れて揺れている。
口の中を転がる、オレンジイロの飴玉が、熱く溶けながら
ふと 溜め息をつけば
、ユラユラ 吐きでた煙りが水色を反射して
。オレンジのしっぽ
水面を弾いて
、銀色の水飛沫
を
空は、白い雲に覆われていて 飛び込む光りモノもたゆたふ 点滅
紫色の渦が、川の底にウズマキをまいて
すりぬける すき を ワルツで伺っている。
指さきから、白い煙り。
虹色の珠をクユル。
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