自分の分/新守山ダダマ
 
自分という分
それは世界の一部分
60億種類の自分があって世界がある
自分がない人なんていない

俺には自分がなかった
だからさんざんつけこまれてきた
誘惑されまくったし いじめられまくった
俺は立派なおもちゃだ
誰よりも近寄りやすくて 親しみのある存在なんだ
自分がない分 あるものがある 随分ためたぜ
これが俺の自分だ
しっかりやっていれば 得られなかった
しっかり自分を持ってきた奴らに得られないものを
これから自分なりに調理してお出ししてやる
これからは俺が遊ぶ番だ
でも一人で遊ぶんじゃない みんな楽しませてやるぜ
どうすれば人が喜ぶか おもちゃはよく知っている

時代はころころ変わる
正しさもころころ変わる
光り輝く時間に早いも遅いもない
いつだって「これから」のつもりでいかなきゃ
取り残されもしないで消されてくぞ

いなくていい人なんていないんだ
誰もが世界の一つだから 誰もが生きる権利があるんだ
60億の世界がある
自分を信じて生きればいい
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