明星/蒲生万寿
 
どれだけ手を伸ばしてみても

手に取れぬ明星は

東の空に輝く

私は諦める事も出来ず

更に手を伸ばそうとし

つんのめり倒れ伏す

涙が流れ地に落ちるとも

秋の風は事もなげに

サラサラと震える背を撫でていく

生きるのは愚かなこと

それでも立ち上がる私の目に

星は止まる
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