二十億光年の孤独を笑う/しゅう
満ちたり欠けたりする月のように
人と人の間に打ち寄せるさざ波
指と指をからませ確かめる温度に
永遠という名の嘘が漂う
舟に揺られ夜の海で星を眺めながら
それぞれの孤独が空の上で出会う
灯台の光さえも届かない世界で
二十億光年の孤独を想う
生きることの意味が必須科目な時代に
死んだように寡黙に日々をやり過ごす
まるで割れる波のような命だけれども
そこに咲いた泡の花を君は見ただろうか
満ち足りた満月と枯れ落ちる新月
今日と明日の間で身を寄せるだけでは
伝えきれることのない悲しみの温度に
永遠は涙をこぼすだろうか
舟に揺られ夜の海で星を眺めながら
降り注
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