フロムノーネームの星たち/海里
 
百三十七億光年彼方の
兜率の天のマリンスノウ
シュレ猫とヒッグスのピッグス

いくつもの眼差しが
宙に浮かんでいます
それぞれの波長に見開いた目をもって

あれらは祈りの小函
見届けたいという想いの集積回路

円筒形だったり
付属モジュールがあったり
赤外線やガンマ線、X線などの只中
さなかさかさまのさかなたち

数え切れない星々
それなのに無限ではない宇宙

光にもどこからか
光そのものにそそぎこんでいる何かがある
海にそそぐものが
空にもそそいでいるように

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