白い空/草野春心
 



  ゆれる
  歩道橋で
  ぼくのからだは
  空を見あげた



  光の
  ふやけたところから
  いまにも
  だれかが降りてきそうだよ



  ちいさな
  ぼくの心さえ
  もうすぐ
  空とつながって
  あたらしい
  風のにおいがするよ



  でも
  ぼくのからだは
  それをゆるしてくれない



  いつまでも
  なにもかも
  とおいんだよ





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