宇宙空間、眠る庭園(おとなと子どもの宴)/ヨルノテガム
 
モデルの名は 昔のアニメマンガの主人公に
 希望と霊感を与える愛すべき子供キャラであった

 裸のモデルはひときわ笑顔が美しかった

 もし此処が手の届かない果てしない銀河であれば
 お澄ましした地球なんて中心でなく
 その地球そっくりの、より美しい星は
 裸体のように輝き
 その地球に似た星の名は
 化石のような声で『 笑顔 』という信号をふりまき
 送りつづけていることだろう

 宇宙空間は照れ続ける
 一秒、で顔は笑っている

 女の髪は伸びゆき
 若い年月は過ぎ去る
 あどけない女の笑顔が
 ブラックホールの渦に巻き込まれ
 白い肉体の中で快感をまさぐる
 女の両目に映る銀河の幻影に囚われると
 偉大な宇宙の一端で
 小さな女の裸体に隠れるように抱き締めている
 抱き締められている













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