何かを見つめる/番田 
 
何でもない、俺は、
思いを出るだろう。世界に、
青い、川を見つめ、
自分自身として、見つめている。

プールの、中で、
昔は、追いかけっこをしていたこと。
小さかった私は、ラムネを開けたものだった。
保育園では、砂遊びをしていたり。

角の、喫茶店で、
私は思いなどなくして、立っている。
靴など、ずいぶんすり切れている。
ずいぶんと、まだ、見つづけている。

いつまでも、私は、
もみ消されていたいのだ。私は、
少年時代なんて、見ていたくはない。
テレビとして、眺めているだけのものなのだから。

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