ゲルニカ/草野春心
 
  天国の歌はうたわれる



  ぼくも天国の歌をうたっている
  心のなかで

   「天国は、
    きみのうたう歌なんだ。
    救われることで、
    生きようとはしないで。
    生きることで、
    ぼくたちは救われるのだから。
    だから、せめて、
    いつまでも
    かなわない夢をみよう?」



  ふいに
  きみを思いだすときがある
  その耳たぶが
  天国の歌に揺れているのを



  さよなら。





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