いつも現役として/番田 
 
無能なる学者として
私は 生き残っていくことだろう
過去に抱えた 問題の解決策を探りながら
見つめた 影の形に 日が暮れる


私は波紋を見つめている
筋の間に捉えた リズムを
池によどむ色彩の氾濫に立っていた 私は小学生だった
夏の日の 放課後に 描いている


何ひとつない 思いの中で
数字をひとつ 私は書き入れようとしている
学者としての立場を 明確にしたかった
私は 学者として まだ 朽ちてはいないのだと


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