六月にはなにも書けない/ホロウ・シカエルボク
の今日の負債はすべて返せるのか?
所詮はそんなもんさ
どんなに御託を並べたって
死ぬまで終わったりするようなもんじゃない
喉が乾いたら水を飲むのさ
それ以上のことは考えたって仕方がない
コンピューターに不慣れなものが
コンピューター言語について考えるようなものだ
さっき飲んだ水がまた汗に変わる
俺はワードの前に座ってイライラしている
なんども
姿勢を変えながら
俺から滲みでた汗はどこへ消えていくのだろう
汗なんか全部腎臓に集めて
小便にして出すことが出来たらいいのに
もともと便所が近いタチなので
もう数回増えるくらいなんの問題もないってもんだぜ
六月はなにも書けない
六月はなにも書く気がしない
無理して書いたところで
水と
小便についての詩みたいなもんになるのが関の山なのさ
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