過程/桜 葉一
 




「時空移動装置」

過去に行けるタイムマシンが発明された
悪戯好きの人間は数千年もの過去に幾人かの人間を送ると同時に
過去の人間を驚かそうと自慢の建造物であったピラミッドや
自慢の絵画のナスカの地上絵などを一緒にタイムマシンに載せた

時空移動中に
事故が起こった
どこかの部位に故障があったのか
原因は分からなかったが
途中で爆発炎上
ピラミッドや地上絵はあちらこちらに散らばり
乗っていた人間たちはその衝撃で記憶を失った

そうして時は流れ
未来から来た人間によって築かれはじめた文明の中で
彼らはその謎の解明に勤しんでいる

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