生死の皮膜/吉岡ペペロ
 
ユキオからのポカンとしたメールに返信しながら発光するコンビニを通りすぎた
カワバタからはさいきん連絡がない
じぶんが返信しなくなったからだろう
カワバタと別れるといつも、ヨシミはじぶんが空虚になるような感じがした
カワバタになんでも話しをしてしまい、ユキオには話しをしていないことの方が多いような気がした
そのことが世の中へのぼんやりとした違和感をいっそう掻き立てた

あの交差点にさしかかった

今朝のことだ
信号待ちしていたヨシミの視界に鳴きたけった小鳥がものすごい勢いで滑りこんできた
鳴き声が車のフロントガラスに当たってヨシミの前方に飛ばされた
骸を拾おうか迷いながら近づ
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