そとの光り/朧月
 
数となって光りがふってくる
私を包む光り

とかそうとする
私のかちかちの心
少し震える足

正しいことをうたおうとする
あなたの文章に
風の中で触れた

そうです
と言おうとして風に飛ばされた
認めない
という私の中の私

言葉が
生まれようとしてかき消されて
打ち消して
生んでしまったら
起こってしまうことがこわい

こすってもきっと取れない
だから それごと捨てるのに
拾いたい 捨てたくない
髪は ぎゅうと引っ張られながら

今こそ 飛ばされたい
なのに 風はやんでいる


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