恋×乞い×こい。/梓ゆい
 
何も見たくは無いと、目を閉じて

何を見たら良いのか

    (解らなくなってしまった。)

都心の電車は

定刻通りに駅に滑り込み

        いつもと同じ顔ぶれの
         
        言葉も交わさぬ人々は

いつもと同じ様に
        
                 通り過ぎて行く。

        
         
         只、声が聞きたくて

       幾度となく、1人で出向いた
        ハモニカ横町の細い路地

(恋をして、一途になって。悲しい事でさえ、取りこぼさずに受け止めてしまった。)

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