からふねや で聞いた話/山田せばすちゃん
遊んでるうちにね
終電がなくなっちゃったのよ
だからアパートに泊めてあげたの
夏休みで郷里に帰る間際だったのね、それで
部屋の中に下着干したままで
「まずいなー、こうゆうの。そんな気ないからさぁ余計に照れるよね」
「ご免ねぇ、すぐ片付けちゃうからさ」
ふたりとも少しお酒飲んでて
だからベッドのよこに御布団と毛布敷いてあげておやすみって言って
寝たの
明け方近くだったかな
あたしぐっすり眠りこんでて
急に
揺り起こされたのよ
「ねえ、」
「ねえ、」
「…なあに?」
「しようよぉ…」
「なぁんでぇ?なんでそう言うこというの?」
「だってさ」
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