煙管/
杳
消えたのは姿だけ
目に映る姿だけで
あたしのなかには
いまだに存在する
かつてのまぼろし
また倒れそうでも
保たなくては
まだ倒れそうでも
ゆるされない
わざとひどくして
嘘つきのやさしさ
月が見えないのは
雨のせいだと
わらう
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