分裂/デラシネ
訓示を響かせる。
空が響いて、穴に穴が空く、穴に穴が穴に穴が、穴が穴が、穴に、
xxxxxxxxx生きているものが、生き物が見当たらないxxxxxxxxxx
迫りくる機械音の前に、痛みもなくころがる、見覚えのある、私の首、
冷蔵庫の中で腐りゆく、忘れて忘れられた、愛と憎しみの塊が、
「どろどろ」と音をたてながら、何かを待っている、私を待っている、
行かなくちゃ。
私は行かなくてはならないから、
忘れなくてはならない、思い出を、忘れなくてはならない、愛おしさを、
たましいにコンクリートを流しこまれて、私は死ぬだろう。だから。
忘れなくてはならない、忘れることができ
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