風の中にあるのなら/
板谷みきょう
世知辛い社会の中で
妬んで 憂いてたら
かすかで ほのかな
優しい温もりに 気付いたり
やるせない世界の中で
俯いて 人込を抜けられず
愛に縋り付いてみたり
季節に流されながら
振り向くこともできず
時代を恨んでいたり
残り少ない貯えに
仕事も見付からずに暮らす
風よ
何処に行けば
答えと出会えるのだ
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